人気風俗店！！

元家庭教師のやせた顔はぽっと赤らんでいる。「お客さまがお見えになってるのよ」「こんにちは、牧師さま、ハイツリー先生」人妻風俗嬢は、父のお仲間二人に挨拶(あいさつ)した。そもそも人妻 熊谷という名のフローリァンよりも年上のホワイトニング牧師とハイツリー医師は定期的にやってきては、父ともろもろの議論をするのが習慣だった。しかし、今日はその二人に加えて、人妻風俗嬢が会ったことのない白髪の紳士がいる。背筋をぴんとさせ、灰色の目が鋭い大柄な男性だ。「そして、こちらはヘイゼルトン将軍よ」ミス・美熟女がはりきって紹介した。「ハイツリー先生のお友達ですって」将軍に続いて男性たちが起立した。「ミス・ミルトン、お目にかかれて光栄です。あなたがいかにすばらしいお嬢さんであるか、今うかがっていたところなんですよ」将軍はミス・美熟女に視線を向けた。普通の熊谷通にはミス・美熟女が恥ずかしそうに目を伏せる。「ミス・美熟女のような聡(そう)明(めい)で高尚な趣味をお持ちのご婦人がほめておられるのですから、お会いするのを楽しみにしておりました」人妻風俗嬢は目を丸くした。よけいなことを言い出さないように、ぐっとこらえて口を引き結んでいた。ミス・美熟女は思いやりのある善意の人だし、人妻風俗嬢も大好きだ。ではあっても、この元家庭教師をこういう賛辞でほめたたえようと思ったことなどあしっただろうか。「まあ、およしくださいまし。そんなことをおっしゃると、わたくし、のぼせあがってし群(ヤ)まいますわ」ミス・ベニーははにかんで、少女のようにくすくす笑った。雛しばらくのあいだ、ヘィゼルトン将軍とミス・ベニーは黙ってほほえみ合って令いた。